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【レポート】プロジェクトデザインラボ 第6回 <まちづくり・デザイン・食 プレゼンテーションパターン> 関口正人さん
GINZA/REPORT
2017.09.25
プロジェクトデザインラボ 第6回のレポートです。

プロジェクトデザインラボ <企画の立て方のナレッジシェア講座> 第6回。
全6回の最終回は、ゲストに関口正人さん株式会社 THINK GREEN PRODUCE 代表取締役)をお迎えし、関口さんのプレゼンテーションのコツを、パターンランゲージの手法を使って学びました。

ーー講師 井庭 崇さん慶應義塾大学SFC 総合政策学部准教授 / 株式会社クリエイティブシフト代表取締役社長)、新井 宏征さん(株式会社スタイリッシュ・アイデア代表取締役)

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レーダーチャート振返り

最終回の目的は「プロジェクトデザインを一括りに振返ること」「周囲にアプローチするためのプレゼンテーションを学ぶこと」の2つ。

まず、プロジェクトデザインの振返りとして、第1回で行った「プロジェクト・デザイン・パターン」のパターン一覧を使ったレーダーチャートをつくるワークをもう一度行いました。(第1回のレポートはこちら

これまでの講座を通してどんな変化があったか、第1回で作成したレーダーチャートと比較して振返ります。
2,3人のグループを組み、これから伸ばしていきたい部分の実践例をメンバーから聞きます。

パターンの読み解き方は人それぞれ。
自分とは異なる見方に触れながら、「そういうことか」「自分だったらこういうことができそうだ」と次のアクションにつなげていくためのツールとして、パターンを活用しました。

「プロジェクト・デザイン・パターン」を愛用している方のなかには、自分が取り入れたいパターンのカードを財布やかばんに入れて持ち歩いている方もいるそうです。

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「一週間のうち、お味噌汁を何杯飲みますか?」

プレゼンテーションに先立ち、関口さんからプレゼンテーションの背景を説明。

説明は「一週間のうち、お味噌汁を何杯飲みますか?」という問いかけから始まりました。

週21回ある食事のうち、3杯から5杯の方が多く、全く飲まないという方もいます。
世界的な和食ブームでありながら、日本人の食生活は確実に変わってきている認識を共有しました。

関口さんの趣味はサーフィン。
前職の株式会社都市デザインシステム(UDS株式会社の前身)時代には、鎌倉・七里ヶ浜のサーファーをターゲットにした複合商業施設「WEEKEND HOUSE ALLEY」の全体プロデュースも手掛けます。

その際、「世界一の朝食」といわれるパンケーキで有名なレストラン「bills」日本一号店の経営に取り組まれ、「THINK GREEN PRODUCE」立ち上げ後は、様々な施設、店舗、ブランドのプロデュース、ブランディング・コンサルティング・オペレーションを手掛けています。

海外にもご友人の多い関口さん、ご自身で手掛けられたお店にご友人を案内された際に「どうして和食を出さないの?」と言われたと語ります。

プレゼンテーション:”DASHI SHOP”

日本の食文化のベース、味の決め手となる「ダシ」。
関口さんが胸を張って世界に売っていけるもの、友達に「かっこいいだろう」と言えるものが何か考え、行き着いた答えが「ダシ」でした。

日本の食文化をこれからの世代・世界に向けて、価値あるスタイルとして広めていこうとする「DASHI SHOP」プロジェクトを立ち上げます。

今回ご披露いただいたプレゼンテーションで目指したゴールは2つ。

・事業パートナーを得る
・マーケティングの実証実験を行うための資金を得る

プレゼンテーションとは、表現したことに参加してもらうこと、合意してもらうことを目指すもの。
達成すべき目的、ゴールを明確にすることが大切と語ります。

聞き手にこれからのことをいかに想像してもらえるか、興味を持ってもらえるか。
効果的なプレゼンテーションをつくるため、関口さんは映画の予告編を参考にされていることもお話いただきました。

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プレゼンテーション・パターンで読み解く

プレゼンテーションのあとは、プレゼンテーションのコツがパターン・ランゲージの手法で言語化された「プレゼンテーション・パターン」を使って、関口さんのプレゼンテーションを振り返りました。

プレゼンテーションを学ぼうと思って、素晴らしいプレゼンテーションを見て「すごい!」と思っても、そのままではただ感動するだけで消費者になってしまいがち。パターンを切り口にして分析することで、コツを聞き出しやすくなる、自分自身に取り入れやすくなると井庭先生。

コツを読み解く一方で、「プレゼンテーションで緊張してしまう」という参加者の悩みには、練習が大切だと関口さん。プレゼンテーションを考えるフェーズと実施するフェーズは分けて意識する。実施するフェーズに入ったら、身体的な反復が必要と語ります。

さらに「ストーリーで語る」「共感してもらえるように語る」ことも強調。人を惹きつけるための技法はたくさんあるが、「どうすれば共感してもらえるか」それを主眼に何をすべきかを考えれば良いとアドバイスいただきました。

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パターン・ランゲージとシナリオプランニングをメソッドとしながら、ゲストの方々の実践に学んできた全6回。
プレゼンテーションをテーマにした最終回、想いを持つこと、「相手に共感してもらうにはどうすれば良いか」その考えから行動を選択すること、メソッドを活かすために必要なことを学びました。

関口さん、貴重なお話をありがとうございました。
そして、講師を務めていただいた井庭先生、新井さん、本当にありがとうございました。

■ LABO@LEAGUE第2期 (2017年10月末より) 近日募集開始予定!

■ パターン・ランゲージをより深く学びたい方へ!LEAGUEで特別講演が開催されます。くわしくはこちら

9月29日(金) 特別講演+ワークショップ体験「ライターズ・ワークショップ:創造と学びを深める対話の方法」
(Richard Gabriel + Joseph Yoder + 井庭 崇)

日時:9月29日(金)19:00-21:30 (18:30開場)
場所:LEAGUE有楽町(東京都千代田区有楽町2-10-1東京交通会館ビル6階)
定員:40名程度
参加費:3000円(学生1500円)
参加申込:contact [at] ml.creativeshift.co.jp へ以下の情報をお知らせください( [at] を@に変えて送信ください)。
 ・氏名
 ・所属(社名・部署名、学校名・学年等)
 ・一般/学生の別